気になる女性社員が新しく部署に配属された。仲良くなりたいけど、仕事上のやりとりだけでそれ以上、進展しない。どうも彼女との間に壁を感じる。

そんなあなたは自分の自慢話ばかりしていないだろうか?

他人の自慢話ほど聞きたくないものはない。けれど、サラリーマンが集まる居酒屋の話題はいつもその自慢話。人は誰でも自分の手柄を自慢して、他の人から「スゴイねえ」と称賛されたいのだから仕方がない。それで皆が自慢話に花を咲かせているのだ。お互いにイヤになりそうなものだが、結局、人の自慢話は聞いていないので、決してトラブルになることはない。

きっと彼女はあなたの話をいつも軽く流して、聞いていないのだろう。

けれど、成功話、自慢話には聞く耳をもたないが、人は失敗話には興味を示すものだ。他人の失敗話を聞けば、だれでも優越感に浸れる。また、人は皆、過ちを犯したくないから、人の失敗話に興味を示す。こっそりと失敗を回避するヒントにしているのだ。

先輩が、過去の失敗話を披露する。例えば、新人だった頃に誰にも相手にされず、総スカンをくらった話。部署異動になった時、その人事異動に反発した同僚全員からシカトされた体験。顧客とのトラブルで冷や汗をかき、クビを覚悟した経験。

そういった失敗話をアケスケに語ることで、後輩は先輩に人間らしさを感じ、親しみを覚える。そして、失敗話を通じて、先輩として後輩を導いてくれていることに気づくだろう。

そうしたら、しめたもの。ようやくただの仕事上の先輩から1ランク上の土俵に上がることができる。